私たちは、毎日朝から晩まで水まわりのお世話になっています。
ちょっとした知識があったら、水まわりをより快適に使えたりトラブルの発生を防ぐことができるかもしれません。
意外と知られていない水まわりのなぜ?どうして?その原因と対処法についてご紹介します。
もさいサビ
もらいサビとは、その器具自身から出た錆ではなく、
ほかのものから出た錆がその器具に移ったものを言います。
錆びる可能性のない材質に錆のようなものが出たときは「もらいサビ」と考えてよいでしょう。
たとえば、ステンレスの流し台に濡れたままの鉄製包丁を長時間放置しておくと、
流し台に錆が付着することがあります。いかにも流し台が錆びたかのように見えますが、
実は包丁の錆が流し台に移ったものです。これが「もらいサビ」です。
もらいサビはそれ自身から出たものではありませんので、
錆を落とせば何の問題もありません。
ただ時間が経つとなかなか落ちなくなりますので、
早めにクリームクレンザーなどを布につけて根気よく拭いてください。
金属石けん
金属石けんとは、浴槽のふちなどにつく、
白っぽい汚れで入浴時など浴槽が濡れているときは目立ちませんが、乾くと浮き立つ性質の汚れです。
これは、石けん分(脂肪酸)や人体の脂肪分が水中に含まれるカルシウムなどの金属成分と反応してできるもので、浴槽だけでなく洗面器やロータンクの手洗ボール、
メッキ面にも生じることがあります。
金属石けんは、一晩でできるものではなく日々の汚れが知らず知らずのうちに積み重なってできる汚れで、
目立つ状態になったときには、ちょっとやそっとでは落ちないしつこい汚れになります。
ですから、金属石けんにならないように、日頃のこまめな手入れが最も大切です。
では、どうすればよいのでしょうか? 浴槽の場合は、使用後湯を落とすときバス用洗剤で洗い、
汚れやすい浴槽のふちは最後にから拭きします。
シャワー金具などのメッキは濡れたままにしておくのが一番悪いため、
使用後はから拭きし、月に1回程度カーワックスで拭くと良いでしょう。
洗面器やロータンクの手洗ボールは使用のつど雑巾で拭き、ときどきバス用洗剤で洗います。
面倒なようでも、しつこい汚れになったときの手間を考え、ぜひ励行してください。
特に色の濃い器具ほど汚れが目立ちますので注意が必要です。
便器などのピンク色の汚れ
便器の内側の水出し穴付近や浴槽のタイルなどに鮮やかなピンク色の汚れが付着することがあります。
これは空気中に飛散しているバクテリアがその部分に付着して繁殖したことが原因で、鮮やかなピンク色は、そのバクテリアの分泌物といわれています。洗い落とすといったん消えるのですが、日が経つとまた出てくることがあります。
これは空気中に飛散しているバクテリアがその部分に付着して繁殖したことが原因で、鮮やかなピンク色は、そのバクテリアの分泌物といわれています。洗い落とすといったん消えるのですが、日が経つとまた出てくることがあります。
このバクテリアは湿気と栄養分があると繁殖するといわれていますので、
汚れに含まれている有機物(あかなど)が栄養源になっていると考えられます。
したがって、再発を防ぐには栄養源となる汚れを付着させたままにしないことが大切です。便器に付着した場合は棒たわしでこすると落ちますが、漂白剤を用いると除菌効果があり再発しにくくなります。